ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[修繕費] 固定資産を修理した

設例

当社は、次のような支出をし、いずれも小切手で支払った。
  1. 建物の屋根瓦が数か所割れており、その部分から水漏れが発生した。その瓦の葺き替え代880,000円(消費税等込み)を支払った。
  2. 機械のオーバーホール代440,000円(消費税等込み:消耗部品等の取替え、グリスアップ、ゴム等の劣化部品の交換であり、性能の向上する部品等の交換はない)を支払った。

仕訳

  借方 貸方
1. 修繕費
仮払消費税等
800,000
80,000
当座預金 880,000
2. 修繕費
仮払消費税等
400,000
40,000
当座預金 440,000

解説

法人がその有する固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、その固定資産の通常の維持管理のため、または毀損した固定資産につきその現状を回復するために要したと認められる部分の金額は修繕費となります。
  1. 毀損部分の補修であり、修繕費と考えられますが、全面的な瓦の葺き替えの場合には資本的支出となることも考えられます。
  2. 部品の交換やグリスアップにより、若干の耐用年数の延長という効果があるかもしれませんが、この目的は、機械本来の性能の発揮であり、性能の高い部品に交換したわけではありませんから、修繕費として処理できるものと考えます。
◎立証資料
いずれにしても、支出に至った経緯を修繕の稟議書や写真等で支出の前後の状態の記録を残し、見積書、請求書等により、その内容を把握しておくことが大切です。

著者:千田喜造(税理士)