ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[寄附金] 町内の祭礼に寄附をした

設例

  1. 町内の神社の祭礼に際して200,000円を現金で寄附した。
  2. 町内の公民館にテレビ(440,000円、税込み)を購入し、小切手で支払った。

仕訳

  借方 貸方
1. 寄附金 200,000 現金 200,000
2. 寄附金
仮払消費税等
400,000
40,000
当座預金 440,000

解説

寄附とは、反対給付(見返り)を期待せずに無償で金銭や物品を贈る(贈与)ことです。株式会社は本来「利益」を追及するために組織集団と考えると、少々不可解な支出ともいえます。

◎社会的な存在
ただし、昨今の社会的な存在としての会社ということを考えると、あながち利益のみを追求するという考え方だけをしていくわけにもいきません。地域に還元したり、環境のことを考えた活動も必要となります。

◎法人税法上の寄附金
寄附金は、反対給付のない支出であり、事業との関連性の希薄なものと考えられることから、法人税では無制限な費用算入に歯止めをかける意味で、その寄附金の種類(公益的な支出であるか否か)によって、また、会社のその年度の所得(2.5/100)と資本金の額等(2.5/1,000)によって、一定の限度を設けています。

●消費税処理のポイント
(1)は単純な金銭の贈与であり、対価のないものですから、仕入税額控除はできません。一方、(2)は金銭の支出によって物品(テレビ)を取得していますから、仕入税額控除の対象となります。

著者:千田喜造(税理士)