ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[法定福利費] 社会保険料を支払った

設例

  1. 10月分の社会保険料の事業主負担分は、健康保険料・厚生年金保険料の合計額が185,000円、児童手当拠出金700円であった。
  2. 前月分の社会保険料が、当座預金から370,700円引き落とされた。なお10月分の従業員が負担すべき社会保険料185,000円は11月分の給与より控除して、「預り金」勘定に計上されている。

仕訳

  借方 貸方
1. 法定福利費 185,700 未払費用 185,700
2. 未払費用
預り金
185,700
185,000
当座預金 370,700

解説

◎給与からの控除が法律により定められているもの
健康保険法、厚生年金保険法や児童手当法等の法律により、加入が強制されている社会保険の保険料は従業員の福利厚生のための費用でも、法定福利費という勘定科目を使います。

◎負担割合
健康保険料、厚生年金保険料に関する負担は、被保険者(役員、従業員)と事業主(法人)が、標準報酬月額に基づき折半となります。また、児童手当拠出金は、全額事業主(法人)の負担となります。

◎処理のタイミング
一般的には、前月分(10月分)の社会保険料等を今月分(11月分)の給料から差し引くことになります。
したがって、債務確定基準という考え方から、10月の末日に10月分の社会保険料を未払い計上します。月次の処理に際しては、納付通知ベース、納付ベースで処理してもかまいませんが、決算期末には正確な未払計上の処理をしておく必要があります。

著者:千田喜造(税理士)