ビジネスわかったランド (経理)

固定資産関連の仕訳

[建設仮勘定、建物、未払金] 工場を発注し着手金を支払った

設例

  1. 在庫保管のため鉄骨の倉庫を建設することとし、建物本体工事をA建設に2,200万円(消費税等込み)で発注し、着手金400万円を小切手で支払った。なお、A建設に発注したのは建物の躯体工事のみであり、電気設備、給排水衛生設備等の付属設備は、別発注している。
  2. 工事が完成し、引渡しを受けたが、残金1,800万円は契約どおり、翌月の末日払いである。

仕訳

  借方 貸方
1. 建設仮勘定 4,000,000 当座預金 4,000,000
2. 建物
仮払消費税等
20,000,000
2,000,000
建設仮勘定
未払金
4,000,000
18,000,000

解説

会社が所有しかつ自己の経営目的のために使用している建物については、建物勘定を使います。
具体的には、法人税法において、その構造や利用目的により、耐用年数が細かく分けられています。
たとえば、構造に関しては、
(1)鉄筋コンクリート造
(2)鉄骨造
(3)木造モルタル造


等に分けられています。

利用目的(細目)では、
(a)事務所または美術館用
(b)住宅、宿泊所等用
(c)飲食店等用
(d)旅館またはホテル用
(e)店舗用
(f)病院用
(e)工場用


等で、各々耐用年数が定められています。

建物には、それと一体になっている電気設備、給排水衛生設備、冷暖房設備等の建物付属設備を含めて表示することがありますが、減価償却の方法や耐用年数も異なるため、表示上は建物としておいても、管理上は、建物と建物付属設備を分けて管理します。

●消費税処理のポイント
建物という「資産の譲渡」を受ける取引であり、課税仕入となります。

著者:千田喜造(税理士)