ビジネスわかったランド (経理)

原価・製造原価関連の仕訳

[製造経費] 共通して発生した製造費用

設例

製造部門において、当月は次のような間接費用がかかった。
  1. 工場の電力料 220,000円(消費税等20,000円を含む)
  2. 工場の修繕費 110,000円(消費税等10,000円を含む)
  3. 法定福利費300,000円
  4. 火災保険料20,000円(月割り額)
  5. 減価償却費120,000円(月割り額)
  6. 賞与引当金500,000円(月割り額)
なお、1~3の経費は翌月払い、4は前払保険料の1月分であり、前払費用勘定から当月分を振り替える。

仕訳

  借方 貸方
1. 経費(製造間接費)
仮払消費税等
200,000
20,000
未払金 220,000
2. 経費(製造間接費)
仮払消費税等
100,000
10,000
未払金 110,000
3. 労務費(製造間接費) 300,000 未払金 300,000
4. 経費(製造間接費) 20,000 前払費用 20,000
5. 経費(製造間接費) 120,000 減価償却累計額 120,000
6. 労務費(製造間接費) 500,000 賞与引当金 500,000

解説

外注加工費が特定の製品のために生じたことが明らかな直接経費であるのに対して、設例に掲げたように、いろいろな製品に対して共通的に発生する間接経費もあります。このような間接経費等は、生産高、工場面積、工数等の一定の基準によって製造勘定に振り替えられます。

●消費税のポイント
電力料、修繕費等は課税仕入に該当しますが、保険料(非課税)、減価償却費、賞与引当金は対象外取引です。

著者:千田喜造(税理士)