1. 先月、甲社より仕入れた商品（単価10,000円）に破損しているものが2個見つかったので、同社に連絡して、甲社送料負担で返品し、代金は買掛金と相殺することとした。
2. 前年度において乙社から仕入れた商品に瑕疵があり、同社と相談の結果、10万円（税込み）値引きすることとし代金は買掛金と相殺することとした。

	借方		貸方
1.	買掛金	22,000	仕入戻し 仮払消費税等	20,000 2,000
2.	買掛金	100,000	仕入値引 仮払消費税等	90,909 9,091

1. 仕入れた商品を返品した場合は、仕入戻し勘定を使い処理します。
2. 仕入れた商品に量目不足、品質不良、破損等の瑕疵があり、購入代価の値引きを受けた場合は仕入値引勘定を使い処理します。

◎処理のタイミング
これらは、一次的に確定した仕入金額を修正する取引といえます。2.の値引きの原因となった取引は、前年度であり、前期の損益の修正とも考えられますが、会計実務上、前期にさかのぼって損益の修正をすることはなく、値引き等の事実が発生した時点（事業年度）で処理します。

●消費税のポイント
仕入戻し、仕入値引ともに、売上戻り、売上値引と表裏一体の関係にあり、貸方に仮受消費税等とするのではなく、仮払消費税等の減算として処理します。