ビジネスわかったランド (経理)

原価・製造原価関連の仕訳

[外注加工費] 外注加工品が納品された

設例

外注加工先である丙工業に曲げ加工を依頼した鋼材(鋼材は当社が無償支給している)が納品され、検収を終了した。代金1,000千円(消費税等別)のうち半分は当社振出しの手形、半分は普通預金からの振込みである。

仕訳

借方 貸方
外注加工費(または経費)
仮払消費税等
1,000,000
100,000
支払手形
普通預金
550,000
550,000

解説

設例のように、自社の製品製造における製造工程の特定部分の製作のため、材料(または部品)を無償支給し、他の業者に依頼した場合に生ずる加工原価については、外注加工費という勘定科目を使い、製造勘定に計上します。

◎主要材料を外注先が調達する場合
設例では、材料(鋼材)を自社で購入し、丙工業に無償支給したという前提ですが、その場合、発送や引取などの業務が発生し、取引が煩雑になってしまいます。そのため、外注加工先である丙工業が、材料(鋼材)を購入し、加工したうえで当社に納品するという方法が考えられます。その場合には、外注加工費ではなく、買入部品として資産計上し、消費されたつど、製造勘定に振り替えることになります。

●消費税のポイント
外注加工費は、加工を対価とする役務提供で課税仕入に該当しますから、納品(検収)時に仮払消費税等を認識します。

著者:千田喜造(税理士)