前期において、乙社に納品した商品に一部品質不良があり、交渉の結果、代金を110,000円（消費税等込み）値引きすることで合意し、掛代金と相殺することとした。

借方		貸方
売上値引 仮受消費税等	100,000 10,000	売掛金	110,000

商品等に量目不足、品質不良、破損等の瑕疵があり、売上代金から控除した金額は売上値引勘定で処理します。

◎値引原因の究明
売上戻り高と同様、売上金額の修正という性格の勘定科目で、売上高から直接控除する方法もありますが、経営上の有効な情報にするためにも、値引きが発生した原因が、
・仕入方法
・管理方法
・運送方法
・頻繁に値引きを要請する得意先であるためか
等を調査し、独立した勘定科目で処理するのが良いでしょう。

◎処理のタイミング
処理のタイミングですが、商品等の「物」が返品される取引ではないので、得意先から通知があった日または値引きについての合意があった日等、値引き額が確定した日に処理することが考えられます。
また、前期に販売した商品が当期になって返品された場合、前期に確定した売上をさかのぼって修正するということはせず、当期の売上からの控除項目として計算します。