ビジネスわかったランド (経理)

原価・製造原価関連の仕訳

[仕入、積送品] 販売の委託をした

設例

  1. 当社商品の販売を委託するため、商品150万円(10個)を株式会社丙に運送を依頼した。運賃55,000円(税込み)は現金で支払った。
  2. 今期の商品残高は5個(75万円)との報告が委託先からあった。

仕訳

  借方 貸方
1. 積送品
積送諸掛費
仮払消費税等
1,500,000
50,000
5,000
仕入
現金
1,500,000
55,000
2. 仕入
商品
750,000
775,000
積送品
積送諸掛費
1,500,000
25,000

解説

  1. 商品等の販売を第三者に委託し、販売の計算等は受託者が行ない、その対価として手数料を支払う形態を委託販売といいます。この場合、商品を出荷しただけでは売上とはならず、また手持ちの商品と区別するためにも積送品勘定を使います。
    委託販売の商品の積送に関する運賃等は、積送諸掛費を使い期末の積送品在庫に加える計算の準備をします。
  2. 当期の積送品(10個に対する)期末在庫(5個)に係る諸掛(運賃)を期末の繰越商品に加算します。
    設例では、次の計算による金額となります。

    50,000円×5個/10個=25,000円

●消費税のポイント
損益計算上、期末在庫にかかる諸掛費は、繰越商品に加算しますが、その消費税額相当額は、役務提供(設例では「運送」)を受けていますから、処理する必要はありません。

著者:千田喜造(税理士)