当社は中古車販売業を営んでいるが、今回50万円（消費税等別）で中古車Aを仕入れ、現金で支払った。また、店頭に並べるに際して、外部業者に整備を依頼し、部品の交換代3万円（消費税等別）、エンジン調整代5万円（消費税等別）がかかり、消費税等とともに現金で支払った（中古車の保険・税金等は考慮しない）。

借方		貸方
仕入 仮払消費税等	580,000 58,000	現金	638,000

仕入　500,000円＋30,000円＋50,000円＝580,000円

商品の購入価額には、商品本体価額のほかに、消費したり、販売の用に供するために直接要したすべての費用が含まれます。具体的にいうと、

1. 買入事務費、検収、整理、選別、手入れ等
2. 販売所等から販売所等に移管するために要した費用
3. 特別の時期に販売するなどの理由で長期にわたって保管する費用

などが挙げられます。
ただし、上記に掲げた費用についてはこれらの費用の額が少額（その棚卸資産の購入代価のおおむね3%以内の金額）の場合には、商品の購入価額に算入しないことができます。
設例の場合も販売の用に供するために直接要した費用と考えられますが、少額か否かの判定をすると、

500,000円×3%＝15,000円　＜　（30,000＋50,000）

となっていますから、仕入として処理する必要があります。