ビジネスわかったランド (経理)

経営分析

自社の健康度・赤字耐久力分析の仕方は
 各業種の経営指標の平均値などをまとめた資料を基に、レーダーチャートを作成し、自社の弱点がどの分野なのかを見る方法がベターである。 

自社評価の目安
自社の健康度を示すのに、総合点はいくらで、何点以上は合格、以下は欠点という単純明解な評価はむずかしい。
指数法というのがある。これは、重要経営比率を選択、採点し、各経営比率の重要度に応じた比率をさらに加重して、合計するというものであるが、有効性に乏しい。
次に述べる「目安」で弱点を読み、改善を図る方法、レーダーチャートによりバランスを見る方法を推奨する。

赤字耐久力について
1.危険な会社とは
危険な会社とは、どの状態か。いくつかの側面からみてみよう。
a.債務超過(純資産の部がマイナスの状態)が続き、売上増加、利益改善が見込まれない会社。最悪。
b.資本の欠損(純資産の部が資本金より少ない)があり、売上の増加、利益の改善が見込まれない会社。早晩危険。
c.経常収支赤字が、3期連続して支出超過の会社。早晩危険。
d.固定長期適合比率が110%を超え、経常収支比率が支出超過の会社。早晩危険。景気の変動次第で、すぐ危険状態に陥る。
e.売上の減少が続いている会社。早晩危険。
f.いわゆる貸借対照表の5つの病気、売掛金過大症、棚卸資産過大症、固定資産過大症、自己資本過小症、利益過小症は要注意。
2.経営指標以外の要因
経営指標以外に、社長が社業に身を入れない会社、社長の交際費が多い会社、社長の公私混同が著しい会社、スタッフや技術を持った社員がいない会社、長年勤めた従業員が辞めていく会社なども、要注意。
3.借入余力
危ない会社でも、資金繰りが続けば、倒産しない。その場合、借入余力とは何か。有価証券や土地等の資産に含み益がある場合、社長等に個人資産があり、担保提供ができる場合等がそうである。

著者
八田 数夫(経営コンサルタント)
監修
税理士法人A.Iブレイン
2013年3月末現在の法令等に基づいています。