ビジネスわかったランド (経理)
資金繰りと資金管理
現場の営業担当者をどうやって味方につける?
「外まわり」が上司を説得するための書類が必要になります。
●銀行には必ず営業担当者がいる
親密さの温度差があるものの、銀行には一応、営業担当者が存在しています。銀行の営業担当者が、毎月1回、あるいは週に1回以上は来てくれるという企業もあれば、顔も名前も知らないといった、そんな企業もあるでしょう。
銀行の営業担当者は一般的には「外まわり」と呼ばれ、多くの場合、地域ごとに営業範囲を割り振りしています。
したがって、誰が営業担当者かわからないということはあっても、営業担当者が存在しないということは、考えられないことなのです。
ただし、中小企業の経営者にとっては、この銀行の営業担当者が、いざというときに助けてくれる「味方」なのか、資金繰りに窮しても無残に切り捨てる「敵」なのか、わからない存在でもあります。
●営業担当者は中小企業の味方である
私自身が、銀行の「外まわり」をしていた経験からいわせていただくと、銀行の営業担当者の多くは、中小企業の味方になろうとしています。
「中小企業の活動を応援したい」という志望理由で銀行員になった人も、実はたくさんいるのです。
もちろん、そういった「前向きな理由」で味方になりたいという場合もあれば、課せられた過大なノルマをこなさなければならない以上、融資残高を伸ばすためには、多少無理をしてでも中小企業に融資をしなければならないといった「前向きでない理由」もあります。
●営業担当の銀行員には「武器」を持たせるように
いずれにしても、「これは難しいかも」と思えるような融資案件であっても「実行につなげる方法はないか」と模索するのが、現場の営業担当者というものです。動機はともあれ、上司と対峙しつつ、なんとか融資を実行にもっていこうと日々頑張っています。
そんな彼らには、上司を説得するための「武器」が必要となります。「武器」とは、中小企業に融資を実行するために必要となる事業計画書などの「書類」のことを指します。
銀行の営業担当者は、中小企業の「味方」です。銀行から融資を引き出すには、まず、外まわりの銀行員が上司を説得するのに必要な「書類」を、速やかに供給しなければならないということを知っておいてください。
著者
石橋 知也(資金調達コンサルタント)
2009年4月末現在の法令等に基づいています。
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