ビジネスわかったランド (経理)

経費の支出管理

広告宣伝費の管理ポイントは
予算管理をすることが重要だが、その方法としては個別割当て方式と総額割当て方式が主なものである。

広告宣伝費とは
広告宣伝費は、新聞・雑誌等の出版物への掲載料、ラジオ・テレビ等のコマーシャル料、交通機関等の掲示料金、広告物の作成費用等から成る。
広告宣伝費は、マスメディアやパブリシティを使う費用という点で、販売員を直接使わないで、販売促進を行なう点に特徴がある。

交際費と明確に区分処理する
税務上、次のような物品配付費用は広告宣伝費とし、交際費と明確に区分されている。営業部門には、このことを十分に認識させ、広告宣伝費として経費処理できるものまで交際費とされることがないようにアドバイスすることが肝要である。
1.製造・卸売業者が、抽選により一般消費者に対し金品を交付するために要する費用、または一般消費者を旅行、観劇等に招待するために要する費用
2.製造・卸売業者が、金品引換券付販売に伴い、一般消費者に対し金品を交付するために要する費用
3.製造・販売業者が、一定の商品等を購入する一般消費者を旅行、観劇等に招待する場合の費用
4.小売業者が商品の購入をした一般消費者に対し景品を交付するために要する費用
5.一般の工場見学者等に製品の試飲、試食をさせる費用
6.得意先等に対する見本品・試用品の供与に通常要する費用
7.製造・卸売業者が自社の製品や取扱商品に関して、継続的な試用や消費動向調査に協力してもらった一般消費者に謝礼として交付するために通常要する費用

広告宣伝費の管理
広告宣伝費は、予算管理が適切である。予算管理の方法としては、個別的に予算を割り当てる方法と、総額で割り当てる方法がある。
個別的に割り当てる予算を作成する方法は、広告予算でどの程度の目標売上・利益を達成できるかをあらかじめ予測し、この予測に基づいて策定するやり方である。
総額で割り当てる予算を作成する方法は、売上高に対し一定の比率を乗じた金額を広告費予算とするやり方である。
そのほか、一定の利益額に対し一定比率を乗じて広告費予算とする方法、積上げ型で過去の広告費の実績に任意の金額を増減して割り当てる方法、あるいは、売上高を増加させるために支出し得る金額を見積もる方法などがある。

著者
真鍋 誠良(公認会計士)
2012年7月末現在の法令等に基づいています。