今月の総務・法務

2025年10月

改正育児・介護休業法の段階的施行への対応

10月1日から「柔軟な働き方を実現するための措置等」として、

・育児期の柔軟な働き方を実現するための措置

・柔軟な働き方を実現するための措置の個別の周知・意向確認

「仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取・配慮」として、

・妊娠・出産等の申出時と子が3歳になる前の個別の意向聴取

・聴取した労働者の意向についての配慮

が求められます。

下請法等の改正

ことし5月に下請法および下請振興法が改正されました。主な改正内容は次のとおりです。

・協議を適切に行なわない代金額の決定の禁止

・手形払等の禁止

・運送委託の規制対象化

・従業員基準の追加〔従業員数300人(役務提供委託等は100人)の区分を新設〕

改正法の施行は、来年1月を予定しています。
なお、今回の法改正に伴い、下請法は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」に、下請振興法は「受託中小企業振興法」に名称が改められます。

衣替えの実施

社員に事務服・作業服を貸与している事業場では、冬服への衣替えの実施が多い時期です。これを機に、社内の身だしなみや服装のコードについても再確認するとよいでしょう。

取引先の与信管理の徹底

東京商工リサーチによると、7月の企業の倒産件数は961件(前年同月比で約0.83%増)でした。金利に加え、人件費や資材などのコストアップで、価格転嫁が難しい中小企業は息切れしつつあるとのことです。
取引先の経営状況に関する情報は、直接先方と接触している営業担当者から集めるのが最もよい方法です。
年末の資金需要期は、念入りに取引先の売掛金管理や与信管理を行ないたいところです。管理部門としても、営業担当者と密に連絡を取り合い、取引先に変化があった場合は、こまめに報告してもらうようにしましょう。

社内レクリエーションの実施

気候が穏やかになり、社員旅行や運動会など、社内レクリエーションが盛んに行なわれる季節になりました。
レクリエーションの実施に際しては、詳細を記した資料をきちんと保存しておきましょう。
かかった費用は、社会通念上相当な金額であれば、福利厚生費や交際費等とみなされ、税務調査の際に有効な証拠資料となります。

社内外の慶事への対応

秋は慶事の多いシーズンです。社員や、懇意にしている取引先担当者の結婚などの慶事に際して、祝い金をいくら包めばよいか迷うこともあるでしょう。そこで、慶弔について取扱い全般の規程をつくっておくと便利です。

歳暮・年賀状の準備

歳暮に関しては、昨年の歳暮とことしの中元の贈答実績のほか、取引先一覧などをもとに、贈り先の住所や役職等を更新・確認しながらモレのないようにリストアップを行ないます。
あわせて、贈答品選びも早めに取りかかるようにしましょう。
また、2026年用の年賀はがきは10月30日から販売されます。各部署の必要枚数を把握し、購入予定数を取りまとめておきます。
来月の計画を立てるために
  1. 3月決算法人の中間申告期に当たります
  2. 12月の年末調整の準備に取りかかります
  3. 冬季賞与の支給に備え、必要情報・資料の収集を行ないます