ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

文章を「分かりやすく伝える」テクニック

箇条書きを活用する
いくつかのことを列挙する際には、それを書き流してしまわずに、ぜひ箇条書きにすることを勧めます。文字数も削減できますが、それ以上にとても分かりやすくなります。
書き流していたときには気づかなかった論理的矛盾や、曖昧さや、余計な部分、抜けなどが明らかになることもあります。
  • 社員から見た場合、キャリアデザインを描くことによって、学習について戦略的・長期的目標が得られる。つまり、基礎から専門教育までの学習内容が明確かつ体系的になる。そのために学習意欲が増すだけでなく、得られた能力の稼働率も上がることが期待される。社内教育制度のあり方についても、各人が積極的に考えるようになる。
    社内教育制度から見ても、求める人材像について、社員と目線を合わせて話し合うことができる。それによって、求める人材像に近づいてもらうための学習コースを、それぞれの学習者に合わせて具体的にアドバイスすることができる。
企業の中でこのような文章を書いても、上司や関連部署の人はなかなか理解してくれないでしょう。よほど注意深く読まないと、論点がつかめないからです。
次のように箇条書きにすれば、はるかに分かりやすくなります。論点を1つひとつ取り上げて、議論することも容易になるでしょう。
  • キャリアデザインを描くことによって、次のようなメリットが得られる。
    <社員から見たとき> ・基礎から専門教育までの学習内容が、明確かつ体系的になる。
    ・得られた能力がより活用される可能性が高まる。
    ・そのため、学習意欲が増す。
    ・社内教育制度のあり方についても、各人が積極的に考えるようになる。
    <会社側から見たとき> ・求める人材像について、社員と目線を合わせて話し合うことができる。
    ・学習コースを、各学習者に具体的にアドバイスすることができる。
このように箇条書きの効用を説くと「なるほど」と言ってくれても、いざ新しい文章を書くとなると、それをすっかり忘れて書き流してしまう人が少なくありません。最初はことあるごとに、「これは、箇条書きにできないだろうか」と考えてみてください。