ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

恥をかかない「敬語」のルール

要求はオブラートに包む
人間は本来誰しも対等ですが、こちらが相手にふさわしい敬語を使っているからといって、自分の要求を相手にストレートに言ってもいいのでしょうか。
要求というものは相手に受け入れてもらってはじめて価値があり、その目的も達されます。そのためには、相手が受け入れやすい言い方にするのが賢明です。
とくに上司やお客様などを相手にするときは、同じことを伝える場合でも、ちょっとした配慮が必要になってきます。
たとえば「10時前にお伺いします(のでよろしく)」は、どこといって悪いところのない言い方のように思えるかもしれませんが、こう言われた相手としては押しつけられたように感じます。
そこで「10時前にお伺いしてよろしいでしょうか」と相手の意向をたずねる形にしたほうが、相手は自分の身になって考えてくれたと思い、その要求を受け入れようという気になるのです。
自分の要求をスムーズに通そうとするなら、「ご一緒させてください」「お待ちください」とストレートに言わず、
「そのあたりまでご一緒させていただいてよろしいでしょうか」
「少々お待ちになっていただけますか」
などのように、あくまで自分の要求はオブラートに包み、相手の意向を尊重すべきです。


白沢節子