ポイント解説

一時使用建物賃貸借契約書


<< 契約書作成ポイント >>

・一時使用の目的が明らかな建物賃貸借には、借地借家法の適用がない(借地借家法第40条)。

(第1条)
目的物件の表示は、賃貸目的物が明確になるよう、登記簿謄本を参照するなどして、正確に記載する。

(第2条)
使用目的が、一時使用のためであることが明らかになるよう、具体的に記載する。

(第3条)
賃貸借期間は、一時使用の目的に必要な限度で定める。

(第4条)
賃料の額、支払時期・場所・方法を明確にする。一時使用の場合、賃貸借期間が短いため、賃料の増減が必要になることはまずない。

(第5条)
敷金を受領する場合は、敷金の金額、利息の有無、償却の方法、返却の時期などについて、具体的に記載する。

(第6条・第7条)
予想される費用については、誰が負担するのかをあらかじめ具体的に定めておく。特約がなければ、修繕費は、賃貸人の負担となる(民法第606条)。

(第8条)
禁止事項については、明確にしておかないとトラブルの元になる。

(第9条)
契約解除事由も、具体的に取り決めておく必要がある。無催告解除を認めるには、特約が必要(民法第541条)。

(第10条)
明渡しの方法、条件、残置物の処理についても、明示する。

(第11条)
契約終了後の使用損害金は、特約がなければ最終賃料が基準となる。

(第12条)
一時使用のため、更新しないことを明記しておく。例外を認めるときは、一時使用の目的の範囲内に限定して認めればよい。